サンプルサイズ計算の根拠として平均値とSDが提示されている論文を使ってみましょう.平均値の差とSDを入力すれば,SampleCalcで問題なく計算されます.ここではSamle size calculator for clinical researchと言うアプリをつかってみたいと思います.
Regional Anesthesia and Pain Medicine 2011;36:241-8のサンプルサイズ計算を見てみましょう.この論文は,腹腔鏡下大腸切除術をうける患者を対象として,術後腸管機能回復をリドカイン静注併用塩酸モルヒネIV-PCAと硬膜外麻酔を比較した論文です.Primay Endpointは手術終了後から腸管機能回復までの時間(hr)とし,t検定で解析しています.
サンプルサイズ計算をするために,硬膜外麻酔とリドカイン静注に関する腸管回復時間の平均値(mean)の差と標準偏差(SD)を見積もらないといけません.この論文では,Ann Surg 2005;241:416-23から硬膜外麻酔の腸管機能回復時間のmean (SD)は48 (20) hrと見積もっています.一方,Anesthesiology 2007;106:11-18からリドカイン静注の腸管機能回復時間のmean (SD)を 32 (19) hrと見積もっています.αエラーは5%,検出力は80%としています.
iphoneアプリのSample size calculator for clinical researchを起動します.まず2グループの平均値の比較なので,「Two-sample parallel design: Mean 1 vs Mean 2」を選択します.
Regional Anesthesia and Pain Medicine 2011;36:241-8のサンプルサイズ計算を見てみましょう.この論文は,腹腔鏡下大腸切除術をうける患者を対象として,術後腸管機能回復をリドカイン静注併用塩酸モルヒネIV-PCAと硬膜外麻酔を比較した論文です.Primay Endpointは手術終了後から腸管機能回復までの時間(hr)とし,t検定で解析しています.
サンプルサイズ計算をするために,硬膜外麻酔とリドカイン静注に関する腸管回復時間の平均値(mean)の差と標準偏差(SD)を見積もらないといけません.この論文では,Ann Surg 2005;241:416-23から硬膜外麻酔の腸管機能回復時間のmean (SD)は48 (20) hrと見積もっています.一方,Anesthesiology 2007;106:11-18からリドカイン静注の腸管機能回復時間のmean (SD)を 32 (19) hrと見積もっています.αエラーは5%,検出力は80%としています.
iphoneアプリのSample size calculator for clinical researchを起動します.まず2グループの平均値の比較なので,「Two-sample parallel design: Mean 1 vs Mean 2」を選択します.
帰無仮説は「リドカイン静注と硬膜外麻酔の腸管機能回復時間は同じ」ということを検討するので,「Equality」というのを選択し,「Sample size」を選択してから右矢印の青丸をタップします.mean 1に32,mean 2に48を入力します.標準偏差は20と19と近い値なので,20で近似してしまいます.19でも19.5でもサンプルサイズ計算の大きな問題にはなりません(どうせ見積もりなんですから).Effect sizeはここまで入力すると,勝手に計算されます.あとはAlpha(αエラー)に0.05,Power(検出力)に0.8を入力します.するとサンプルサイズが25となります.1グループに25人,合計で50人の被験者が必要ということになります.最終的には,研究者らは途中でドロップアウトする人が出てくることを見越して,1グループ30人,合計60人の被験者を集めています.
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