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2011年12月31日土曜日

それでは良いお年を

今年は,ようやく自分の家を手に入れ,20年にわたる借家生活に終止符をうちました.新居に引っ越してから,手続きやらいろいろあり,ブログの更新まで手を回す余裕が無くなってしまいました.また,これまで自分は無趣味で,仕事が趣味だと言ってきました.そんな僕にようやく趣味といえるものが見つかりました.薪ストーブを新居に設置したことをきっかけに薪作りのおもしろさの虜になってしまったのです.木を切り,玉木をつくり,それを斧で割る.昔から面倒だと言われてきた薪作りの作業が,大学病院の麻酔科医である自分のストレスをいとも簡単に消し去ってくれるのです.充実した私生活を手に入れたことに満足しています.しかし,ブログの更新が出来なくなったことがずっと気がかりでした.来年は,気張らずに情報提供をし続けられたらと思います.それでは,よいお年を

2011年12月23日金曜日

O先生の短期プログラム終了

O先生の3週間(14日)の教育プログラムが終了しました.諸事情で短期のプログラムとしましたが,胸部傍脊椎ブロックを身につけてもらうという点では大変良かったと思います.はじめての短期のプログラムでしたので,今後はこの経験を生かしていこうと思います.

2011年12月22日木曜日

O先生のブロック数

旭川医大のO先生が3週間(14日)で行ったブロック数は95ブロックでした.胸部傍脊椎ブロックの技術を身につけることが中心ということでしたので,ありとあらゆる体幹のブロックを胸部傍脊椎ブロックにすることで対応しました.

O先生は,これまでの参加者の中でブロック経験数が最多でしたが,やはり針先を描出することへの意識は十分ではありませんでした.針先が描出されていないにも関わらず,針を刺入しつづける傾向がありました.手術麻酔の末梢神経ブロックでは,刺入点や超音波ビーム面の見定めが甘くても,刺してからのプローブ調整で針を移すことが可能ですが,ペインクリニックで行うターゲットが1-2 mmの神経ブロックや胸部傍脊椎ブロックでは,そうした見極めのない穿刺は通用しません.それを修正するのにかなりの時間を費やしましたが,最後には針先が内肋間膜を貫いて,胸部傍脊椎腔に入るのを観察できる状態にまでなったので安心しました.ただ,勝負画像を選択するセンスや勝負画像のどこを針が通っていくかというセンスは不一致のまま終了となりました.このセンスを一致させるには,14日というのは少なかったのでしょう.しかし,胸部傍脊椎ブロック50本はかなりの経験数ですので,あとはO先生が旭川で普及させてくれることを期待します.

胸部傍脊椎ブロック
単回注入 22
カテーテル挿入 28 (小児1)
TAPブロック
Posterior 5
Subcostal 2
腹直筋鞘ブロック 3
腰神経叢ブロック (NSG) 6
大腿神経ブロック 4
外側大腿皮神経ブロック 2
閉鎖神経ブロック 3
坐骨神経ブロック
傍仙骨アプローチ (NSG) 5
膝窩部アプローチ 1
陰部大腿神経ブロック 1
陰部神経ブロック 2

星状神経節ブロック 3
Scalp block (blind) 1
大後頭神経ブロック 2
肩関節注射 2
頚神経後枝内側枝熱凝固 3

2011年12月11日日曜日

抄録の書き方について思うこと

日本麻酔科学会の演題採択基準は以下のようになっています.

●基礎研究および臨床研究

・新規性を有する

・学術的意義を有する

・科学的に論理が構成されている

・実験数と統計処理が適切である

・倫理的に適切である

●症例報告

・高度の新奇性を有する

・高い教育効果を有する

・科学的に論理が構成されている

・倫理的に適切である

*少ない症例での報告は,特に厳密に4つの条件を満たすものに限る。

僕が査読をしていて思うことは,基礎研究や臨床研究では抄録を書く時点で研究が終了し,正しい統計学的検討がなされているかということです.学会発表までに症例数を揃えればよいと考えて書いている人がいます.こうした見切り発車的な抄録を書くことは,自分たち麻酔科医の価値を低くしてしまうので注意しなければなりません.演題採択基準が厳しい科の専門医が抄録を読んで,日本麻酔科学会の学術集会は低レベルと判断されかねません.みなさんは,どう思いますか?


2011年12月10日土曜日

O先生,名古屋登山に挑戦

すっかり麻酔関連でブログを更新することを忘れておりますが,今日は旭川のO先生をつれて,AA先生と一緒に名古屋登山に行ってきました.
名古屋大学病院に研修に来たからには,名古屋登山をせずして,旭川医大には帰せない.みんな食べきることを登山のように苦しいと表現する料理を堪能してもらいました.

O先生は,季節限定でこの時期にしか食すことが出来ない甘口イチゴスパ.僕は黒いチャーハン(イカスミのチャーハン),AA先生はほうれん草とベーコンのクリームスパを頼みました.O先生は,はじめはニコニコしていましたが,イチゴスパを1/4も食べないところでペースダウン.僕の黒いチャーハンと交換することにしました.このとき,僕は大発見をしました.この甘口イチゴスパはスパだけを食べると,その甘さにKOされてしまいますが,実はイチゴやキウイと一緒に食べると,酸味で甘さが相殺されることに気づいたのです.おまけに黒いチャーハンに入っていた鷹の爪やニンニクによって,僕の食欲は増進.O先生がKOされかけた甘口イチゴスパを残り1/4以下になるまで平らげました.その残りをO先生が食べることに,しかし,O先生は最後まで食べきれませんでした.
今回の名古屋登山,一番苦しんだのは実はAA先生!!一番,無難な路線を選んだはずの彼女.ほうれん草とベーコンのクリームスパ,これは実は真綿で首を絞められるようなスパゲティ.くどすぎて食べられない・・・・結局,三人で選んだ料理の中で,食べ残しの量が一番多くなりました.

2011年12月6日火曜日

体幹の神経ブロックを考える

四肢の神経ブロックがそれ単独で手術麻酔を貫徹できてしまう一方で,体幹の神経ブロックは全身麻酔におけるmultimodal鎮痛の一要素にすぎません.麻薬,非ステロイド性抗炎症薬,ケタミンなどを上手に使いこなせないと,神経ブロックの良は自分自身だけでなく,患者も外科医も理解してくれません.当院で,「神経ブロックは麻酔科医の自己満足」と外科医に揶揄させてしまったことがありました.僕が神経ブロックの手技だけをここで教育してしまったことが原因で,体幹神経ブロック併用全身麻酔で内臓痛コントロールの話をしませんでした.
麻薬に関しては,レミフェンタニルに頼りすぎている現在,フェンタニルやモルヒネを使いこなせない若手が増えています.手術が終わると,患者が覚醒する前に麻薬伝票をさっさと集計するものもいます.薬物動態シミュレーションを使って,フェンタニルの効果部位濃度をどのあたりで維持し続けるか考ええ,手術終了後もフェンタニルを投与しつづける若手の姿を見なくなりました.レミフェンタニルでは,鎮痛をもたらすより遙かに低い効果部位濃度で呼吸抑制を起こします.フェンタニルもモルヒネも,鎮痛をもたらす効果部位濃度は呼吸抑制を起こす効果部位濃度と近いので,呼吸数を見ながら適切な効果部位濃度を把握することができます.しかし,レミフェンタニルを手術終了後も投与し続けてしまうと,全く自発呼吸が出現しないために,フェンタニルの投与もやめてしまい,結果として,フェンタニルの効果部位濃度も鎮痛に必要な至適濃度より遙かに低下させてしまいます.僕自身は,フェンタニルやモルヒネの至適効果部位濃度を評価するために,覚醒の30分前にはレミフェンタニルを中止するようにしています.

2011年12月5日月曜日

名古屋大学超音波ガイド神経ブロック第4期生始動!!にしおかすみこだよ~

旭川医大のアイドル?!O先生が名古屋大学超音波ガイド神経ブロックの研修に参加されます.このプログラム初の女性参加者です.心臓血管麻酔学会で旭川を訪れた際に,旭川医大のPNBグループが非常に組織化され,教育も充実しているのを見て,感激したばかりでした.O先生は,すでに腕神経叢ブロックを130(斜角筋間:100,腋窩:30),大腿神経ブロックを60,坐骨神経ブロックを60(膝窩:50,殿下部:10).TAPブロックを30,腹直筋鞘ブロックを10の経験数を持っており,過去最高の経験数です.O先生の腕前は上級者の域に達していると考えられること,目的意識が「胸部傍脊椎ブロックを身につけたい.」とはっきりしていることから,12月の3週間だけ名古屋大学に来てもらうことにしました.今まで,この教育プログラムでは最低3ヶ月の研修期間で引き受けていました.僕がO先生にしてあげられることは,胸部傍脊椎ブロックの経験を共有してあげることです.おそらく3週間あれば,旭川に戻って,自分で技術を磨いていくことは可能だと判断したからです.目標は3週間で,胸部傍脊椎ブロック40です.

O先生と旭川動物園で記念撮影
O先生を迎えるもう一つの楽しみは,日本の麻酔科を牽引する集団の英知を名古屋大学に注ぎ込んで貰えることです.今日から年末まで楽しく過ごせそうです.

2011年12月4日日曜日

家庭菜園に初挑戦

今日は家庭菜園に初挑戦しようと,自宅近くのホームセンターに行きました.12月に植えつけをする野菜というのは,全くありませんでした.家庭菜園は来年春まで持ち越しかと思っていると,アスパラガスの根が売られていました.解説書を読むと,アスパラガスの植え付け時期は決まっていませんでした.アスパラガスの根を買うことに決め,手を伸ばすと,そのすぐ側でカイワレ大根とブロッコリースプラウトの種がありました.カイワレもブロッコリースプラウトも室内暗所で育てる植物なので,これも家で出来ると考えて購入しました.帰宅後,早速,アスパラガスの根を庭の畑に受け付け,ブロッコリースプラウトをタッパーに入れて,パントリーにしまいました.芽が出るのが楽しみです.

今日は,家庭菜園以外にモリコロパークに行き,来年の薪ストーブの焚き付け用に小さな薪を拾ってきました.拾った薪は段ボール箱に入れて,薪置き場で乾燥させています.

今年最後のSonosite Japan Education Center

昨日は今年最後のソノサイトエデュケーションセンターで体幹の神経ブロックの話をしてきました.いつもと違って,こまめに休憩をいれてやりました.休憩をいれてしまうと,やっぱりモデルを使って画像描出の確認をする時間が少なくなってしまいます.来年は話を少しスマートにして,もっと参加する先生と議論ができるものにしていこうと考えています.これから自分のスライドの再編に取りかかります.四肢の超音波ガイド神経ブロックがすでに常識化しつつある一方で,体幹の神経ブロックはまだまだ導入期です.受講者の多くが,一度も体幹の神経ブロックを経験していません.手技的な部分だけ話すことが話をコンパクトにする点で良いと思うのですが,僕が名古屋大学で経験した失敗を考えると,麻薬の使い方をはじめとした硬膜外麻酔ができない開腹術,開胸術における全身麻酔の鎮痛全体について言及しなければ,骨抜きの神経ブロックになってしまいます.