2011年12月22日木曜日

O先生のブロック数

旭川医大のO先生が3週間(14日)で行ったブロック数は95ブロックでした.胸部傍脊椎ブロックの技術を身につけることが中心ということでしたので,ありとあらゆる体幹のブロックを胸部傍脊椎ブロックにすることで対応しました.

O先生は,これまでの参加者の中でブロック経験数が最多でしたが,やはり針先を描出することへの意識は十分ではありませんでした.針先が描出されていないにも関わらず,針を刺入しつづける傾向がありました.手術麻酔の末梢神経ブロックでは,刺入点や超音波ビーム面の見定めが甘くても,刺してからのプローブ調整で針を移すことが可能ですが,ペインクリニックで行うターゲットが1-2 mmの神経ブロックや胸部傍脊椎ブロックでは,そうした見極めのない穿刺は通用しません.それを修正するのにかなりの時間を費やしましたが,最後には針先が内肋間膜を貫いて,胸部傍脊椎腔に入るのを観察できる状態にまでなったので安心しました.ただ,勝負画像を選択するセンスや勝負画像のどこを針が通っていくかというセンスは不一致のまま終了となりました.このセンスを一致させるには,14日というのは少なかったのでしょう.しかし,胸部傍脊椎ブロック50本はかなりの経験数ですので,あとはO先生が旭川で普及させてくれることを期待します.

胸部傍脊椎ブロック
単回注入 22
カテーテル挿入 28 (小児1)
TAPブロック
Posterior 5
Subcostal 2
腹直筋鞘ブロック 3
腰神経叢ブロック (NSG) 6
大腿神経ブロック 4
外側大腿皮神経ブロック 2
閉鎖神経ブロック 3
坐骨神経ブロック
傍仙骨アプローチ (NSG) 5
膝窩部アプローチ 1
陰部大腿神経ブロック 1
陰部神経ブロック 2

星状神経節ブロック 3
Scalp block (blind) 1
大後頭神経ブロック 2
肩関節注射 2
頚神経後枝内側枝熱凝固 3

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