2011年6月19日日曜日

輸血関連死の原因4つ

神経ブロックの事ばかり話しても,ブロックバカになってしまいます.時には違うことでためになるお話を.ASAのNEWSLETTERにあるACE Questionからの抜粋です.

アメリカの輸血関連死で最も多いのは輸血関連肺障害(Transfusion-related acute lung injury,TRALI)です.通常,輸血後2時間以内に低酸素,呼吸困難,発熱が生じ,6時間で最も重篤化します.病因は白血球抗体による非心原性肺水腫で,輸血製剤すべてで起きる危険性があります.多くは96時間以内で回復しますが,5-10%の死亡率があります.

輸血による敗血症は,血小板輸血でもっとも多く起きます.頻度は血小板輸血2000回に1例,血小板輸血を受ける12000人に1例.室温保存することが一番の原因らしく,血小板を4日保存するより,5日保存すると敗血症の頻度は5倍に増加します.血小板輸血後6時間以内の発熱では,常に敗血症に注意する.

溶血性輸血反応は,通常ABO不適合輸血で起きます.発熱,悪寒,胸痛,嘔吐の症状が起きますが,麻酔中はマスクされてしまいます.麻酔中は低血圧,ヘモグロビン尿,出血傾向が唯一の症状になる.

HCVやHIVなどの輸血関連感染症は核酸技術で検出するようになり希になってきている.HCVは1/600,000,HIVは1/800,000の頻度です.

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