2011年9月3日土曜日

マイクロコンベックスを使用した超音波ガイド星状神経節ブロック(1)

マイクロコンベックスプローブを使用した超音波ガイド星状神経節ブロック.C6レベル頸部横断面像を描出し,気管とプローブの間から平行法で刺入していきます.

この方法は,頸部重要構造物と針の位置関係を正しく認識できるので血管や臓器損傷のリスクがありません.星状神経節の合併症は深頚筋膜を境に前後どちらに注入されたかだけでなく,内外側のどちらに拡がったかで決まってきます.よって安全性と確実性を確保した方法は,マイクロコンベックスプローブを使用し,水平断面像を描出して,平行法で刺入する方法ありません.僕が超音波ガイド星状神経節ブロックを発表して以降,さまざまな変法が発表されてきましたが,どれも安全性と確実性のすべてを確保したものはありません.

リニアプローブを使用する方法も海外では報告されています.この方法は.C6レベルの頸部水平断面像を描出し,プローブの外側から平行法で刺入する方法です.この方法の強みは,どこの施設にでも配備されているリニアプローブを使えるという点です.それと動脈を牽引する必要がないという点です.逆に弱点は,椎骨動脈走行異常を認める症例に対して,アプローチができないという点です.椎骨動脈走行異常症例は,椎骨動脈がC6横突起前結節の直ぐ内側を上行します.よって,リニアプローブの問題点は,プローブの外側から刺す針では,椎骨動脈をよけられません.

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