2011年9月5日月曜日

マイクロコンベックスを使用した超音波ガイド星状神経節ブロック(3)

マイクロコンベックスプローブをつかった平行法による超音波ガイド星状神経節ブロックでよく質問される問題の一つとして,針を刺入するスペースがないということです.これがきっかけになって,交差法でやってみたり,プローブの外側から刺してみたり,矢状断面を出してやってみたりと,マイクロコンベックスプローブを使っているにもかかわらず変法が生み出された原因になっていると思っています.僕がマイクロコンベックスを使うことを思いついたきっかけは,いかに盲目的アプローチと同様の手技になるかを意識したからでした.そういう意味で,マイクロコンベックスプローブを使った平行法による超音波ガイド星状神経節ブロックに変法が生まれてしまったことが残念です.下の写真は昨日,提示したものと同じです.このときのプローブの角度に注意してください.矢状断面に対して,プローブが外側に傾いています.針が刺せないという人に,プローブをどうあてているか質問すると,必ずプローブが矢状断面と平行,もしくは矢状断面より内側に傾いています.それでは気管とプローブの間から針を刺入するスペースをつくることはできません.

それと気管の位置に注意してください.患者さんにプローブを押し当てて「痛い」と言われる人は気管が反対側に変位しているはずです.つまり押しすぎ.僕がプローブをあてた気管は反対側に変位していません.ジャイアン,K先生ともにプローブのあてる力が強すぎると,患者さんからフィードバックを受けていました.余分な力を抜くためには,自分の首で練習しないと無理です.力加減も分からずに,マイクロコンベックスプローブを使っても,僕の言っている超音波ガイド星状神経節ブロックは理解できません.

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