2011年1月10日月曜日

患者と二人三脚で行う超音波ガイド腋窩静脈カテーテル挿入

 超音波ガイド腋窩静脈カテーテル挿入は患者と二人三脚で穿刺を行います.針先が腋窩静脈(もしくは鎖骨下静脈)の壁に当たっても,針先は簡単には静脈壁を貫きません.針に押されて静脈壁がテントを張ったような状態(Tenting)になります.Tentingした状態のまま刺入していき,静脈壁を針が貫いた瞬間に,肺も穿刺してしまう危険性があります.そこで,針先が静脈壁に到達したら,患者に息こらえをしてもらいます.息こらえで静脈が膨らんだところで,丁寧に刺入していくと静脈内に針先が刺入されます.症例によっては,息こらえした瞬間に針先が静脈内にスッと刺入されます.しぼんだ水風船に針先が鋭くない針で刺しても,なかなか破裂させられないですが,パンパンに膨らんだ水風船なら簡単に破裂させられるのと同じです.Tentingに対する針の操作は次回,お話します.

0 件のコメント:

コメントを投稿