当院でも絶飲食時間が担当指導医によって,まちまちです.もっと飲水中止時間を短くしたら点滴ラインもとりやすいだろうにと思う状況に遭遇することもしばしばです.なぜ絶飲食時間を長くしたのか尋ねると,そう教えられたという研修医もいます.絶飲食時間をどうするかは,各麻酔科医がどの施設で教育されてきたかで異なるのが現状かと思います.
ASAのNews LetterにあるAnesthesiology Continuing Educationで絶飲食に関するクエスチョンが出ていました.それが参考となると思うので紹介します.
Clear liquids 2 hr
Breast milk 4 hr
infant formula 6 hr
Nonhuman milk 6 hr
Light meal 6 hr
Clear liquidとは,水,果肉のないフルーツジュース,炭酸飲料,お茶がらを超したお茶,コーヒーのような澄んだ飲料水をいいます.我々が一般に言うミルクはbreast millk, infant formula, nonhuman milkと細かく分類して指導されています.infant formulaとは粉ミルクのことで,nonhuman milkは牛乳のことです.粉ミルクは牛乳は6時間あけて,母乳のみ4時間あけます.light mealはトーストと澄んだ飲料水のことで,6時間あけます.妊婦であったり,油っぽい食べ物の場合は胃内停滞時間はもっと延長します.
当院(新潟)ではだいたいみんな上記に従って指示を出してますね。消化管の手術をする人などは別ですが。1/3くらいの患者さんは少し驚いて喜んでくれます。自分を振り返ってみれば、最初に教えてくれた先生がそのように教えてくれたのでずっと実践できている感じです。何事も最初が肝心ですね・・・。
返信削除ytaka先生コメントありがとうございます.そうですね.丁度,先生が医師になったくらいのときに,絶飲をもっと短くしてもよいという流れが起き始めました.前任の病院でも,絶飲時間を短くしたら,点滴確保がとても楽になったのを覚えています.
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