2011年4月1日金曜日

はやぶさの偉業を成し得た日本,原発事故の日本

世界中がびっくりした“はやぶさ”の地球への帰還は誰しもが覚えていることだと思います.あれほど,日本の技術力に感動し,日本で生まれた人であることをうれしく思ったことはありません.どんなに絶望的な状況でも,与えられた条件の中で,はやぶさを地球に帰還させた人達の頭脳には驚かされます.

一方,原発事故ではどうでしょうか?安全なものだから危機的状況など考えていないなどと震災の前にはふんぞり返り,震災後は想定外のことが起きたと言い訳しながら,対応が後手後手にまわっています.放射性物質が漏れていること自体が大問題なのに,今の放射能レベルは安全だなどと言い続けています.我々もだんだん放射性物質に対する恐怖感が麻痺してきています.外国で言っている福島原発事故の情報と日本政府の発表する情報がこんなにも解離していていいのかと思います.

僕は,はやぶさの奇跡と呆れた原発事故の違いは指導者の違いだと思います.麻酔科医は手術中に人の命を守ることを生業とする専門職です.手術が何事もなく無事に終わることが一番ですが,時に患者の命が危険な状況に陥ってしまうことに遭遇することもあります.そんなとき,自分は前者の指導者として行動できるように心がけたいです.

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