2011年4月15日金曜日

カテーテル挿入法について(2) 長軸像×平行法

僕は,膝窩部坐骨神経ブロックで坐骨神経の長軸像を描出し,平行法で穿刺する方法を好んでやってきました.カテーテルが挿入される様を描出できるのが利点です.ただし,坐骨神経短軸像の中心点を通る長軸像を描出しないと,坐骨神経長軸像の辺縁がぼけてしまいます.

辺縁がぼけた長軸像では,針先と坐骨神経の位置関係がはっきりせず,安全性に問題が生じます.辺縁がぼけた長軸像ではカテーテルを坐骨神経に沿って留置されているかも判断が難しくなります.平行法の基本で話したように,針にプローブを合わせるのではなく,プローブに針を合わせる能力が必要です.

カテーテルを挿入しすぎるのにも注意が必要です.坐骨神経に沿って進んだカテーテルが坐骨神経から逸れていってしまうことがあります.カテーテルは針先から5㎝以内の挿入で留めるべきです.

空気入りの生食をカテーテルから注入して,hyperechoic flashが坐骨神経周囲に観察できればOKです.カテーテルを細かく出し入れすると,組織の動きでカテーテルと坐骨神経の位置関係を把握することも可能です.

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