2011年8月21日日曜日

帝王切開の脊麻にTAPブロックを併用するには・・・

当院では産婦人科が術後早期に抗凝固療法を行うために硬膜外麻酔を術後鎮痛に使用していません.帝王切開も脊麻だけ,中には脊硬麻として手術終了時に硬膜外カテーテルを抜去しているものもいます.僕は脊麻による帝王切開後にTAPブロックを行っています.帝王切開の脊麻にTAPブロックを併用する場合には,脊麻にモルヒネ0.1mgを加えています.

British Journal of Anaesthesia 2011;106:706-12によれば,24時間のモルヒネ消費量を指標に効果をみてみると,脊麻モルヒネ(+)TAPブロック(+)群が最も少なく(5 mg),ついで脊麻モルヒネ(+)TAPブロック(-)群(6 mg),脊麻モルヒネ(-)TAPブロック(-)群(9.5 mg),脊麻モルヒネ(-)TAPブロック(+)群(15 mg)の順に多くなっています.TAPブロックと脊麻にモルヒネを加えておくことのどちらが術後鎮痛の点で重要かというと,脊麻モルヒネのほうが重要というわけです.

この論文で首をかしげたくなる結果は,脊麻にモルヒネを加えなかった場合では,TAPブロックをしてしまうとモルヒネ消費量が多くなってしまう点です.脊麻にモルヒネを加えていないデザインの文献では,脊麻にTAPブロックを加えたほうがモルヒネ消費量が少ないという結果がでていますので,この論文における結果には?がつきます.

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