平行法は穿刺をする時点で勝負が決まる.弓道で矢を射るときのように,型(かた)があって,その型にはめて手技を行っていく.型のできた平行法には,弓道と同様に間(ま)がある.穿刺するまでの過程に余分な動きはなく,この段階で勝負する画像と針の軌跡がイメージできている.だから,針を穿刺した後に動きにあまり迷いがない.胸部傍脊椎ブロックを安定して行う人には,この間(ま)がある.AA先生,K先生,Y先生,秋田のオオカミも,型ができていて,穿刺するまでの間ができあがっている.K先生も僕もそうだが,動画を供覧してもらう場合に,この型(かた)や間(ま)の部分はカットしている.だから,みんなは間(ま)がわからない.
型(かた)ができあがると,これまで手技が困難な症例でも対応ができるようになる.先週のペイン外来で,腋窩静脈が虚脱してしまっている上に意思疎通がとれない患者さんの腋窩静脈カテーテル挿入や術後経過がまだ一定しない心臓手術後の患者さんへの持続胸部傍脊椎ブロックカテーテル挿入がありました.YT先生は,まだ型(かた)ができあがっていなかったので,ハードルが高かった.
胸部傍脊椎ブロックのお手本動画としてAA先生の手技を紹介しています(http://www.usra.ca/sb_thoracic).single shotの動画において,AA先生の型を見ることができます.これを単なるマーキングと捉えないでください.この段階ですでにAAや僕の頭には自分たちの手技のイメージができあがっているのです.
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