2011年7月26日火曜日

CV catheter insertion depth

内頚静脈や鎖骨下静脈からのカテーテル挿入では,カテ先が気管分岐部の高さにあるとように留置するのが適切と言われています.透視下の場合はこれを指標にカテ先を調整します.透視がない場合には,消毒してドレープをかけた後にカテーテルをドレープの上から体表に置いて,おおよその長さを見積もります.気管分岐部の高さが胸骨柄結合と一致するので,カテ先を胸骨柄結合において刺入点までの距離を見積もるわけです.ただ,これでも時にカテ先が深くなったり,浅くなっていたりします.

Anesth Analg 2011;112:1371-4に,胸骨柄結合に鎖骨の胸骨端もランドマークとして加える方法を紹介しています.鎖骨の胸骨端,つまりは胸骨の鎖骨切痕は体表からも簡単に同定でき,この裏に内頚静脈と鎖骨下静脈が走行しているので,ランドマークとして使いやすいわけです.ドレープをかけた後にカテーテルを体表においてシミュレーションするときに,刺入点と胸骨柄結合を直線的に結んぶのではなく,途中で鎖骨の胸骨端の上にカテーテルを置く.この際の刺入点におけるカテーテルの目盛りを読めば,適切な刺入長が見積もれるわけです.左右の内頚静脈,鎖骨下静脈穿刺で使えるようです.

1 件のコメント:

  1. CVのことでなくて、すみません。教えていただきたいことがあり、コメントさせていただきました。
    下肢の神経ブロックの記事を読ませていただきました。
    下腿切断の際、大腿に巻いているターニケットペインに対してどのように対応したらよいのか、教えていただけると幸いです。
    お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

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