2011年7月7日木曜日

サンプルサイズの計算(9) 非劣性試験での割合の比較

割合で2グループについて非劣性試験をしたい場合のサンプルサイズ計算について説明します.非劣性試験の場合は,αエラーと検出力を決めた後に二つのことを決めます.つまり,1)2グループの割合を見積もる.2)劣らないことを検証したい方のグループの割合がもう一方のグループの割合と比べて,何%は劣らないか(非劣性限界)を決めます.

例えばPONV予防薬として治療薬Aが従来使用してきた治療薬Bと比べて有効性で劣らないことを検証したいとします.治療薬AのPONV発生頻度が50%,治療薬Bの発生頻度が40%だとします.
治療薬Aの有効率が治療薬Bの有効率と比べて10%は劣らないことを検証するとします.αエラーを0.05,検出力を0.8と設定し,これをSample size calculator for clinical reseachで計算したいと思います.

アプリを起動して「Two-sample parallel: Prop. 1 vs Prop.2 (large-sample)を選択し,下のところで「Non-inferior」と「Sample size」を選択します.次の画面でExpected proportion 1に50 %,Expected proportion 2に40 %,Clinically meaninful diff (neg)に-10 %を入力します.Alphaに0.05,Powerに0.8を入力.Standard deviationとEffect sizeは入力する必要はありません.これでサンプルサイズが76と計算されます.各グループ76名の被験者が必要となります.

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