ケタミンは患者さんをヨダレまみれにさせてしまいます.僕自身はこれまで,必ずケタミン投与前にはアトロピンを投与してきました.ヨダレが喉頭口に流れ込んで,声帯に付着することで喉頭痙攣が生じるのではないかと考えてきたからです.ケタミンの喉頭痙攣は必ず,咳き込んだ後に発生します.咳き込みが喉頭痙攣のサインと考えてもよいくらいです.しかし,大規模臨床研究から,抗コリン薬を投与しなくてもケタミンは安全に使えることが分かってきて,ガイドラインでは抗コリン薬を予防的に投与する必要はないとしています.
僕としては末梢神経ブロック後にLMAを挿入して全身麻酔に移行するので,予防的に投与しておくことは意味があると思っています.LMA挿入したら,咽頭の奥までは吸引できません.ヨダレで患者さんがおぼれちゃいけませんからね.
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