2011年2月2日水曜日

Ghost Needleの対処(3)

 Ghost Needleの対処の二つ目は,刺入点をプローブから離すことで刺入角度を小さくする方法です.TAPブロック,腕神経叢ブロックの鎖骨下アプローチ,膝窩部坐骨神経ブロックでこのテクニックを僕はよく使います.
 膝窩部坐骨神経ブロックでは,プローブからかなり離れた刺入点,大腿二頭筋側面を刺入点とすると,超音波ビーム方向に90度で針を刺入することができます.ただし,刺入点が大きく離れてしまうので,ビーム面に針を乗せるには慣れが必要です.
 傍脊椎ブロックは単回注入ではよいのですが,持続カテーテルを挿入では注意が必要です.特に,呼吸器外科手術の後側方開胸では刺入点が外側すぎると,カテーテルが術野の邪魔になることがありえます.事前に呼吸器外科医と仲良くして,ほどほどに許してもらえる刺入点を把握しておくとよいでしょう.彼らの手術が長引いても,「お疲れ様,大変な手術でしたね.」と絶えず良い人間関係を築き上げておくこともポイントでしょうか.

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