2011年10月6日木曜日

神経刺激ガイド神経ブロックのコツ(6)

超音波ガイド法における平行法は弓道などの射的競技と同じ感覚があるということを解説してきました.この走りは,実は神経刺激ガイド神経ブロックでした.0.2 - 0.5 mAまで刺激域値を下げながら針先を神経に近づけた後,局所麻酔薬の注入終了まで,針先と神経の位置関係を一寸たりとも変えないことが神経刺激ガイド神経ブロックの成否を握ります.このとき,息を止め,針が動かないように体を固定します.この感覚が射的競技に共通するものを感じたからでした.

針先と神経の位置関係を変えないためには,刺入点を圧迫する非利き手がとても重要です.非利き手で刺入点を圧迫しますが,これを腕の力でおこなってはいけません.疲れて刺入点の圧迫する力が変化し,これによって針先と神経の位置関係が大きく変わってしまいます.1 mm位置関係がずれるだけで,twichが消えて,刺激閾値を上げてもtwichを再度得られないことも多々あります.刺入点の圧迫を変えないためには,脇をしめて,自分の体の重心を使って刺入点を圧迫します

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