2012年2月3日金曜日

ケタミン&ミタゾラムによる鎮静

先日,卵アレルギーのある患者さんが人工膝関節置換術を受けることになりました.いつもはプロポフォールとケタミンによるminimally invasive anesthesiaによる鎮静で,腰神経叢ブロックと傍仙骨アプローチ坐骨神経ブロックをしていますが,はじめてプロポフォールをミタゾラムに変えてみました.おかしなもので,卵アレルギーのある患者さんを僕が整形外科手術で担当することが,ここ数年ありませんでした.

ミタゾラム2mgを適宜投与し,呼びかけに応じなくなるのを確認しました.そこで,さらに2mg追加投与した後,ケタミン50mgを投与しました.MIAより末梢神経ブロックに取りかかる時間は早くできました.
神経刺激ガイドでブロックを行いましたが,その間の患者さんの状態はMIAと全く同じで,動くこともなく,自発呼吸もしっかりと温存できていました.ブロック後はigelを挿入し,吸入麻酔薬による全身麻酔(AOS)に移行しました.

手術が終わって,麻酔から覚醒させようとしましたが,MIAより覚醒に時間がかかりました.ミタゾラムを2mg追加する必要はなかったかなと思いつつ,就眠に時間を要するか,覚醒に時間を要するかの問題で,在室時間という点では同じかなというのが僕の印象でした.術後の状態などの比較は行っていませんが,覚醒後の患者さんの意識レベルはMIAのほう良い印象があります.ミタゾラムを減らせば,覚醒後の意識レベルはもっとクリアになるかもしれません.

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