2012年2月7日火曜日

藤子先生が贈るStimuplexのリモートコントローラーの持ち方

僕は,下肢の神経ブロックでは,神経刺激ガイド法で腰神経叢ブロック&傍仙骨アプローチ坐骨神経ブロックを行うことをまず身につけるべきだと伝えてきました.この二つのブロックで下肢のすべての手術に対応ができるうえ,二つとも超音波ガイド法より神経刺激ガイド法のほうが圧倒的に簡単にできるからです.

神経刺激ガイドで今,一番使いやすいと思っているのはB.BraunのStimuplexです.神経刺激では,電流閾値を下げながら,針先を神経の近くまでもっていきます.電流閾値の調整を介助者にやってもらうこともできますが,電流閾値を下げることと,針先を神経近傍までもっていくという二つのことを術者一人で行うと,神経刺激ガイド法での末梢神経ブロックの精度が格段にあがります.そのため,Stimuplexにはリモートコントローラーがオプションでついています.Stimuplexのリモートコントローラは手に装着させます.

しかし,いかんせん,巨人族ともいえるゲルマン民族向けのリモートコントローラーのため,日本人の我々が手に装着させると,でかすぎて使えません.僕は身長があるのでよいのですが,たいていの日本の麻酔科医は使いこなすのに苦労しています.このリモートコントローラーは指にかける黒い輪っかが二つあるのですが,これに指を通してしまうと,電流域値を調整するボタンに指が届かなくなるのです.僕は,輪っかに指を通さない方がよいとアドバイスをしますが,それでもボタンを指で押すのに苦労します.

今,僕のところに研修にきている藤子先生が画期的な装着方法を見つけたので紹介します.写真のようにリモートコントローラーを手のひらにおいて,手袋をします.ポイントは黒い輪っかを小指側に置きます.すると電流閾値を下げるボタンが上にきて,域値を上げるボタンが下にきます.これにより親指で電流閾値の調整が格段にやりやすくなります.もし輪っかを上に置いてしまうと,電流閾値を調整する二つのボタンが横にならび,親指が届かなくなります.これを題して,「藤井握り」と僕は名付けます.

3 件のコメント:

  1. ふじいです。押しやすい親指に近い側を閾値をさげるボタンにするといいことを本日発見しました。 ところで、わたしの大学時代のあだ名なんで知ってるんですか。。?

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  2. これいいですねー!!僕も身長があるくせに手は小さいので結構苦労しました。早速やってみます!!!

    って、新潟にはこの刺激装置ないんだった・・・。

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  3. さて,藤井先生がなぜ藤子と言ったのか?ルパン三世の「みねふじこ」に似ているから?

    ジャイアン先生,藤井握りもしくは藤子握りでご紹介くださいね.

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