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2012年2月24日金曜日

TAP blockは内臓痛にも効果あり?

解剖を知らないと末梢神経ブロックはできないと僕はよく言っています.体幹の神経ブロックで内臓痛も対処できると勘違いされる麻酔科医が現れたときには,注意を喚起していました.しかし,その指摘は正しくないかもしれません.

Am J Emerg Med. 2012 Feb 3.のレターで,麻薬に耐性ができてしまった急性膵炎の女性に対して,TAPブロックが効果があったと報告しています.前腹壁の痛みだけではなく,内臓痛に効果があったわけです.類推するに,局所麻酔薬の血中濃度が上昇し,全身性鎮痛(systemic analgesia)が得られたのではないでしょうか.末梢神経ブロックには神経遮断作用と全身性鎮痛があるわけですから,当然といえば当然かもしれません.しかし,このレターがTAPブロックに全身性鎮痛があることを我々に認識させてくれた意義は大きいかもしれません.このレターは読み手に,いろんなことを考えさせてくれます.

しかし,よくこのレターがアクセプトされたもんだと感心してしまいます.「バカな報告だ,解剖もしらないで.」とrejectしなかったreviewerは偉い!ひょっとすると,reviewerも硬膜外麻酔と同じだと勘違いする程度の救命医だったのかもしれませんが,僕にとっては「あんたは偉い!!」とreviewerに賞状をあげたい気持ちです.

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