平行法で重要なのは,針にプローブを合わせることではなく,プローブに針を合わせること.そのためには,プローブをしっかりと固定し安定させた状態で,穿刺前に描出した超音波画像上に一発で針が描出できる刺入点を選び,穿刺後はプローブを微調整するだけということを理解していただけたでしょうか.次に針の運び方について話をしましょう.
まずはこの動画を見てください.
プローブに針を合わせるという意味を,針をいろいろ動かして描出すればよいと誤解してはいけません.針はあくまで,ターゲットに向かって進めるか戻すかしかありません.初心者がよく冒す間違いは,この動画にあるように刺入点を中心に左右に針を振ることで描出させようすることです.頭の中で超音波ビーム面をイメージして,針を超音波ビーム面に乗っけるように刺します.ほとんどの人は正しい刺入点で刺入しても,超音波ビーム面に対して少し交差するように,つまり,平行法に限りなく近い交差法で刺しています.自分はどちらにずれて刺す癖があるのかを鶏肉を使って把握しておくとよいでしょう.
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