2012年1月11日水曜日

ノロウィルスに翻弄された一日

昨日,朝6時に突然と自分の携帯がなり,息絶え絶えの声で助けを求める電話がありました.すぐに一人生活をしている自分の母親だと気づきました.どうしたのか尋ねると,どうやらノロウィルス感染にかかったようでした.前日の夜9時頃から下痢と嘔吐の症状が出現し,いつもお世話になっている個人経営の総合病院はバイト当直医がお間抜けだったようで,母親に対して夜間対応もしてくれると病院長がおしゃっていたにも関わらず,夜間受診を拒否したとのこと.すでに全身の力もぬけて,トイレにも行けないということで,かなり全身状態の悪化が予想されました.とりあえず,日頃家にストックした治療薬をもって,車に乗り込みました.名古屋の家から岐阜の実家までは車で1時間以上はかかります.その日はバイト日だったので,休むわけにもいかないし,かといって母親を放ってはおけません.仕事と母親の看病という両方をこなすには,かなり時間的に厳しい状況でした.
岐阜に入る手前で交通渋滞に巻き込まれ,車と車の間を割り込みながら,先を急ぎ,実家にたどり着いたのが朝7時半.すぐに母親の全身状態をみました.かなりの脱水状態で,一通りの処置を行い,漢方薬としてツムラの真武湯をお湯にとかして,チビチビ飲むように伝えて,勤務先の病院に向かいました.途中,T部長に事情を説明し,麻酔の導入に間に合わないかもしれないと伝えたところ,やっておくと優しい返事.T部長にはいつも助けてもらって感謝です(T_T).電話の後は,高速道路をいくら料金がかかろうと,ばんばん走って,名古屋城隣にある勤務先へ急ぎました.麻酔の導入に間に合わないかと思いましたが,患者さんが入室され,モニターを装着しているところに飛び込むことができました.ぎりぎりセーフ!!仕事の合間も,母親の状態が問題ないか,何度も母親の携帯に電話をし,無事を確認しました.夕方5時過ぎに,仕事が終わり,そのまま岐阜の実家に直行し,夜8時過ぎに,母親を再度診察しました.母は,依然として,かなりの脱水状態でした.肌は干し柿状態で,つねると,肌がつねった状態のままで戻らない.訊けば,丸一日尿も出ていないということがわかり,これはいけないと思い,処置をしつづけました.僕の処置が幸いして,夜10時過ぎにようやく尿が出始めました.腸内細菌を整えるためのヤクルト飲料を買い,お粥もつくり,家中の消毒を行って,名古屋に帰りました.僕が帰る直前に,母親をいつも診てくれている主治医から電話があり,昨夜の不適切な対応に対する謝罪の電話でした.その電話には,少し正気が戻った母が出て,僕は応対しませんでした.個人経営の総合病院にお気楽バイトで来ている当直医が,重篤な脱水状態の患者を適切に処置できるとは思えなかったからです.


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