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2014年4月18日金曜日

意識のある患者での超音波ガイド腋窩静脈穿刺

ペインクリニック外来で,血液内科からの中心静脈穿刺の依頼をこれまで対応してきた.一日に2人,多いと4-5人の依頼が舞い込むこともあった.全身状態の悪い人,良い人はいるのだけど,一人として,穿刺が簡単だと思う人はいなかった.穿刺前のプレスキャンで,腋窩静脈がパンパンに張っていて,「これは簡単だ.」と思ったが,いざ穿刺しようとすると,患者さんが緊張して,腋窩静脈が収縮してしまい,穿刺が難しくなってしまう.意識のある患者さんへの腋窩静脈穿刺は,たとえ全身麻酔下で中心静脈穿刺を沢山行ってきたであろう麻酔科医であっても,簡単にはできない.
ましてや,全身状態が悪く,中心静脈圧が低くて,腋窩静脈が虚脱してしまっている患者ではなおさら難しい.それぞれに超音波ガイド下に安全に実施するためのテクニックがある.

意識のある患者への腋窩静脈穿刺のトレーニングをそれなりに,つんだものでなければ,患者の状態に関係なく,まずは安全にはできない.それが僕の考えだ.


なぜ,そんな話をしているかというと,全身状態がよくて,簡単な状況の患者は内科の主治医が穿刺すべきだという意見が出て,そういう方針になったから。正確には、もともと、超音波ガイドが普及するかなり前に、そういう取り決めがあったようなのだが、昨今の中心静脈穿刺の風潮か、できるだけ経験のある麻酔科医にやってもらおうということで依頼が増えていた。それを元に戻したといったほうがよいのだけど。

麻酔科医だから中心静脈穿刺は,他科の医師より上手なんだろうか。少なくとも、自分が指導させてもらった先生達の中で、意識のある患者さんの腋窩静脈を指導してない段階から、なんなくこなした人はいない。自分は教わることはなかったが、最初は面喰らった。盲目的に刺していたころ、意識のある患者の腋窩静脈が精神状態で、かくも姿を変えるなんて知りもしなかった。よく平気で穿刺したもんだ、穿刺で事故が起きるのも理解できる。そう考えて、今は、意識のある患者への腋窩静脈穿刺を安全にできる麻酔科医を育てなければと思っていたところだった。

自分達の手技を極める機会を失ったんじゃないかと心配になっている。


 

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