最近,フェイスブック中心に発言をしているために,とんとブログの更新をしておりませんでした.
パーカー気管チューブのK社がドイツのベンチャー企業が開発したeZONOという超音波診断装置を取り扱うということで,事前評価をして欲しいと来訪されました.
http://www.ezono.com/eng/select-your-language
超音波診断装置には,リニアプローブ,マイクロコンベクスプローブ,コンベクスプローブの3つのプローブが使用可能.
金属ケースに入れられたeZONOをみて,僕の目に飛び込んできたものはeZONOではなく,マイクロコンベクスプローブでした.これはソノサイトやGEが持っているマイクロコンベクスとはサイズが異なり,指3本分くらいの幅,つまり僕が一番,脊椎・傍脊椎領域で必要だと主張しているコンベクスプローブのサイズでした.すぐに,そのマイクロコンベクスプローブの画質を確かめたくなり,説明も充分に聞かずに,マイクロコンベクスプローブを自分の腰に当てました.残念ながら,画質は初期のLOGIQeのコンベクスプローブレベル.自分が観たいものは観ることができませんした.
リニアプローブの画質も確認しました.周波数は10MHz.ソノサイト180以上,初期(5年前)のLOGIQe以下といったところ.中心静脈穿刺程度でしか,超音波ガイド手技をしない人には問題ないかもしれませんが,今の超音波ガイド下神経ブロックには追いついていない画質だと判断しました.タッチパネル形式ですが,まだ超音波診断装置の概念から抜け出せておらず,治療手段としての超音波機器としてタッチパネルの内容を再検討する必要があると思いました.
ただ,eZONOはドイツのベンチャー企業で,行動力のある企業ということで,画質に関してはバージョンアップが期待できるようでした.eZONOの最も良い点は,診断装置の中に教育ツールが入っており,プローブの当て方,局所解剖のイラスト,超音波画像,動画などが入っており,それらを観ながら,自分の画像と比較できる点です.今後の画質の向上に期待したいと思います.
臨床麻酔学会で展示するということでしたので,触ってみたい先生はK社ブースをのぞいてみるとよいと思います.「あ~これか~」を合い言葉に・・・