2011年1月8日土曜日

超音波ガイド神経ブロックの穿刺法(7)

 今回が超音波ガイド神経ブロックの平行法のコツについて最後となります.プローブをしっかりと固定し,正しい刺入点を見極め,丁寧に穿刺するためには,術者は身体を固定しないといけません.よく見かけるのは,背中を丸め,プローブを持っている側の腕も,針を持っている側の腕も宙ぶらりんの姿勢でブロックをしている姿です.針が描出できないと言っている人の多くは身体が固定できていないのです.プローブを持っている側の肘が90°近く曲がる状態で手技ができるように手術台の高さを調整します.腰もしくはお臍あたりでベットに身体を預けて,身体を固定します.つぎにプローブを持っている上肢の脇をしめます.そうすると,上腕部が側胸部で固定され,自然と肘が90°近くに曲がった状態になります.僕のところに手技を習いにくる麻酔科医の多くはベットの高さを調整することに驚かれることが多く,いかにみんな身体を固定することを意識していないかが分かります.乳児への神経ブロックでは,針の操作がミリ単位になるので,術者は座って両肘をベットに置いて固定します.

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