2011年1月16日日曜日

腋窩静脈カテーテル長の決定

 腋窩静脈カテーテルがちゃんと心臓に向かったとしても,カテーテル先端の位置がどこにあるかが重要です.カテーテル先端が深すぎて,右房の中に入ってしまうと不整脈の原因になります.浅すぎると,カテーテル先端が静脈壁に当たって詰まりの原因になります.カテーテルを固定する長さをどうやって決定するか説明します.カテーテル長は手技に入る前に見当を付けます.
 カテーテル先端の位置は体表のランドマークで見当がつきます.両側の乳首を結んだ線と正中線の交点Aと胸骨切痕レベルの正中線上の点Bとしたとき,ABの中間点Cがおおよそのカテーテル先端の位置です.清潔操作に入る前のプレスキャンで,腋窩静脈がもっとも綺麗に描出されるプローブの位置と刺入点をマーキングしておきます.清潔操作の段階で,中間点Cから刺入点までを通り,だいたいの腋窩静脈-鎖骨下静脈-腕頭静脈までの走行に沿ってカテーテルを置いてみます.その時の刺入点の位置がカテーテル長で何㎝かをみます.20cm前後のことが多いです.
カテーテル長のシミュレーションをしている図
右手中指先端がカテ先,左手人差し指が刺入点となります.
(なかなか上手に描けてるでしょ?)

2 件のコメント:

  1. 先生、美術もお得意だったんですね!

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  2. 昔から書道では,出展すると賞を頂いておりました.兄弟三人で,岐阜県知事賞,岐阜市長賞,恵那市長賞を独占し有名になったくらい書道が上手なんです.大澤碧水という有名な書道家の門下生でした.あっ?書道じゃなくて,美術でしたね.進学校でしたので,美術はありませんでした.でも,この程度の絵は描けます.

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